続・完璧な記憶の陥穽

(泰継×花梨  ゲーム本編中背景)


翌日――

記憶に空白が生じたことを神子に説明し、
私達は一緒に蔵に入った。

しかし、原因となるものは見つからない。
私の記憶を抹消したのは穢れかもしれないと、
神子の手を取り周囲の気を探ってみても何もなかった。

「泰継さん、ごめんなさい。私を助けようとしてこんなことに…」
「違う。神子が悪いのではない」

「でもあの時、私、泰継さんの頭にぶつかったと思うんです。
そのせいじゃないでしょうか」
「!!!……私にぶつかった………」

――最後に見えたのは、神子の胸元の菊綴だ!

なぜ神子の傍らにいながら気づかなかったのだろう。
先代ならば、とうに…(以下略)

再現してみればいいのだ。
あの時の状態を。

だが神子を再度危険な目に遭わせる必要はない。
私が、菊綴に近づけばいいのだ。

「神子、そのまま動くな」
「はい?」

   私の顔に
   二つの菊綴が近づいてきて
   柔らかくてよい香りのする
   何かが
   私の頬に

私はそろそろと神子の胸元に顔を寄せていき―――









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2012.10.24 ブログ「小ネタ」にアップ   2013.02.18 加筆・修正して[小説]に移動