あとがき

このように短い、ポエムとモノローグの境界線のような話に、
ご大層なあとがきを続けるのもどうかと思い、別スペースにしました。

蛇足とは思いますが、一応・・・
このモノローグの背景は、勝浦の宿、
時間設定は、滝夜叉退治が終わって、望美と別れた夜です。

初めての知盛ものですが、このお方はめっちゃ、
ユーザー・フレンドリーじゃないです(苦笑)。
望美との距離、平家の中でのポジションを
本心ではどう捉え、態度ではどう表しているのか、
それを言葉にする時にはどのような語彙を選ぶのか等々、難しかったです。

お読み下さった神子様、
「知盛」を感じて頂けましたでしょうか?

知盛は、あのエンディングで見せていた貌の他にもう一つ、
洗練された教養と鋭敏で柔軟な頭脳を併せ持つ人物、としての貌もあります。

おそらく、さほどの努力を傾けるまでもなく、
ずば抜けた知識も武芸も、たやすく身につけられたお方なのでしょう。
人よりはるかに優れた能力を持ってしまった者の孤独を、
生きてきたのではなか、という気がしてなりません。

それゆえに見えてしまう、人の世の愚かしさ、一門の行く末。
身を捨ててまで賭けるものも無い。

彼の身に纏う、けだるい退廃の気と、血と戦いを求める狂戦士の如き感情は、
内に秘めた孤独と絶望と諦念が反転したものではないか・・・と思うのですが、
あまりに穿ちすぎでしょうか?

知盛の話は、少し長めのものも、構想しています。
その話への布石、としてのモノローグ・・・になっているとよいのですが(笑)。
こればかりは、書いてみないことにはわかりませんね。
ともあれ、詮無きあとがきまでお読み下さり、本当にありがとうございました。



[小説トップへ] [戻る]