果て遠き道

第4章 炎呪

あとがき



大変長くなりました第4章「炎呪」、最後までお読み頂き、ありがとうございました。
話は終盤に向かって、きつい坂を上り始めたようです。

八葉のメンバーがそれぞれの思惑で動くのは、書いていて楽しいものですが、
誰がいつ何をして、どんな情報を知っているのか・・・、矛盾がないようにと
自戒しつつ手探りで進めてきました。

そのような中、景時は立場上一番早く何かを察し、行動を起こしました。
第4章では、梶原兄妹が活躍♪してくれて、嬉しい限りです。

そして最終話での譲エピソードですが・・・、望美との経緯が、
納得いかない方、ご不快に思われる方もいらっしゃるかと思います。
リズ先生というものがありながら!!と。

八葉メンバーを全員出すためには、譲に残ってもらうしかなく、
そこには当然のように、望美への想いが絡んできます。
望美がリズと暮らしていることから、かなり複雑な気持ちであることは当然ですが、
望美への断ち切れない想い故に、譲は政子からの執拗な攻撃にも耐えました。
けれど、そのままでは、単なる便利キャラ。
譲の心の結ぼれを何とかほぐしていきたい、と思いました。
そうしなければ、このような話の展開の中で、彼があまりにみじめですので。
すでに「大人」な将臣が、その辺りを察して、譲に忠告するシーンも入れてみました。

けれど、やはり望美への想いは、譲自身が答えを出すしかなく、
そこへと至るために、言葉のやりとりだけできれいに済ませられるほどに
私の筆力はありません。
望美とのエピソードの中で、新しい道に辿りつくためにどうしたらいいか、
弱い頭脳で考えに考えた結果が、最終話のエピソードとなりました。
半端な思いで書いたのではないことだけでも、お分かりいただけるとうれしいです。

地底(?)の超大物には、次章も登場頂きますので、あの方の冷たく、傲岸な声を
脳内で再生しながらお読み頂ければ、と思います。間違っても、
白龍(大人)で読まないように(笑)。


何やらもったいぶった書き方をしていますけれど、この物語自体は、「よくある感」が
横溢していると自覚していますし、筆者自身の「遙か」世界をできるだけ大切にしたいという
思いから、「お約束」的な展開となることは、ここまでお読み下さった神子様方には、
すでにお分かりのことと思います。
けれど、その中でなお、心の動きに嘘のない、できるだけ読んで面白いストーリーにすべく、
次章「闇来」でも力を注いで書いていきますので、どうぞよろしくお付き合い下さいませ。
おそらく、次章で物語は完結。その次が最終章となります。




第4章 炎呪 

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